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きれいな状態を保てるインフルエンサーデータベースの作り方(スプレッドシートまたはCRM)
インフルエンサーリストの多くは手早く作ったスプレッドシートから始まり、四半期もたたないうちに混乱します。同じクリエイターが別々のハンドルで3回登場し、フォロワー数は1年前のまま、なぜ「保留」と書いてあるのか誰も覚えていません。このガイドでは、Google Sheets、Airtable、CRM、本格的なデータベースのいずれでも、成長しても使いやすさを保てるインフルエンサーデータベースの作り方を紹介します。1人につき1レコード、SNSアカウントは個別に保存、すべてのリンクを正規化し、各情報をいつどうやって知ったかを記録します。
まずデータベースの目的を決める
列を追加する前に、データベースで支えたい判断を1文で書きましょう。「スキンケアのキャンペーン向けにクリエイターを探し、誰に報酬を払ったかを管理する」と「市場調査のためにドイツのフィットネス系クリエイターをすべて洗い出す」では、設計が変わります。目的が決まれば、必要な項目、更新の頻度、集めないものが見えてきます。
誰が使い、何で絞り込むかも決めておきます。使う人が増えるほど編集ルールは厳しくする必要があり、絞り込みに使う項目(ジャンル、国、プラットフォーム、ステータス)は、自由記述ではなく決まった選択肢を持つ専用の列にします。
アカウントごとではなくクリエイターごとに1行
最も役に立つ設計上の判断は、人とアカウントを分けることです。たとえば「Maya Okafor」というクリエイターが、Instagramで@mayabakes、TikTokで@mayabakes_、YouTubeでMaya in the Kitchenというチャンネルを運営しているとします。それぞれを1行にすると、彼女に3回メールを送り、リーチを3回数えることになります。
表を2つ使いましょう(スプレッドシートなら2つのタブ、CRMなら2つのオブジェクト)。1人1行のcreators(クリエイター)と、SNSのプロフィールごとに1行のaccounts(アカウント)です。accountsの各行は、すべてのハンドルが変わっても変わらない固定のクリエイターIDを参照します。
creators表
| 列 | 例 | メモ |
|---|---|---|
| creator_id | CR-000142 | 固定で、再利用しない。ハンドルをIDにしない。 |
| display_name | Maya Okafor | 本人が公に名乗っている名前。 |
| primary_niche | お菓子作り | 決まったリストから選ぶ。 |
| country | GB | ISO 3166の2文字コードにすると絞り込みがぶれない。 |
| business_email | hello@example.com | 仕事の問い合わせ用に公開されている場合のみ。 |
| status | 連絡済み | 後述のパイプラインを参照。 |
| owner | Priya | チーム内でその関係を担当する人。 |
| updated_at | 2026-10-23 | ツールが対応していれば自動で設定する。 |
accounts表
| 列 | 例 | メモ |
|---|---|---|
| account_id | AC-000387 | アカウント行の固定ID。 |
| creator_id | CR-000142 | creators表とつなぐ。 |
| platform | 決まったリスト:instagram、tiktok、youtube、xなど。 | |
| handle | mayabakes | 正規化済み:小文字、@なし。 |
| platform_user_id | UCxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx | 取得できる場合に。ハンドルが変わっても残る。 |
| canonical_url | https://www.instagram.com/mayabakes/ | ハンドルから1つの決まった形式で作る。 |
| followers | 48200 | 「48.2K」ではなく数値で。 |
| followers_as_of | 2026-10-20 | その数値を確認した日付。 |
| link_confidence | high | このアカウントがこのクリエイターのものだという確信度。 |
| link_evidence | 本人のYouTubeの概要ページからリンクあり | そう判断した理由。 |
CSVでインポートやエクスポートをするなら、途中で名前が変わらないよう、ヘッダーを列名とまったく同じにしておきます。
creator_id,display_name,primary_niche,country,languages,business_email,status,owner,notes,created_at,updated_at
account_id,creator_id,platform,handle,platform_user_id,canonical_url,followers,followers_as_of,link_confidence,link_evidence,sourceプロフィールURLとハンドルをすべて正規化する
重複の多くは、1つのプロフィールが別々の書き方をされたものです。https://instagram.com/MayaBakes?igsh=abc123、instagram.com/mayabakes/、@mayabakesは1つのアカウントですが、スプレッドシートには3つの値に見えます。入力するたびに必ず正規化しましょう。
- Step 1空白を除いて小文字にする
値の前後の空白を取り除き、小文字に変換します。Instagram、TikTok、Xのハンドルは大文字と小文字を区別しないので、
MayaBakesとmayabakesは同じアカウントです。 - Step 2トラッキングなどの余分な部分を削る
?や#以降をすべて削り(共有リンクにはigsh、utm_source、is_from_webappなどのパラメータが付くことがよくあります)、末尾のスラッシュも取り除きます。 - Step 3ハンドルを取り出す
ハンドルだけを取り出し、先頭の
@を外してhandle列に保存します。プロフィールではなく投稿、リール、動画を指すリンク(たとえば/p/、/reel/、/video/)は受け付けないか、先に投稿者のプロフィールを調べます。 - Step 4正規URLを作り直す
プラットフォームごとに1つの決まった形式で、ハンドルからURLを生成します。元の共有リンクを正規URLの列に貼り付けてはいけません。
- Step 5既存のレコードと照合する
accounts表で同じプラットフォームとハンドル(またはプラットフォームのユーザーID)を検索します。すでにあれば、その行を更新します。
| プラットフォーム | 整っていない入力 | ハンドル | 正規形 |
|---|---|---|---|
| https://Instagram.com/MayaBakes/?igsh=abc123 | mayabakes | https://www.instagram.com/mayabakes/ | |
| TikTok | https://www.tiktok.com/@MayaBakes_?lang=en | mayabakes_ | https://www.tiktok.com/@mayabakes_ |
| X | https://twitter.com/MayaBakes | mayabakes | https://x.com/mayabakes |
| YouTube | https://youtube.com/@MayaInTheKitchen/videos | @mayainthekitchen | https://www.youtube.com/@mayainthekitchen |
YouTubeには特に注意が必要です。チャンネルには@ハンドル、恒久的なチャンネルIDを含む/channel/UC...のURL、古い/c/や/user/のURLのいずれからでもアクセスできます。チャンネルIDはハンドルが変わっても残るので、platform_user_idに保存し、YouTubeの行のキーとして扱いましょう。
Google Sheetsなら、InstagramとTikTokのハンドルの抽出を数式でできます。A列に元のリンクがある場合、次の数式は小文字のハンドルを返し、リンクが一致しなければ空欄を返します。
=IFERROR(LOWER(REGEXEXTRACT(A2, "(?i)instagram\.com/([a-z0-9._]+)")), "")
=IFERROR(LOWER(REGEXEXTRACT(A2, "(?i)tiktok\.com/@([a-z0-9._]+)")), "")次の列で正規URLを作ります。たとえば="https://www.instagram.com/" & B2 & "/"です。Instagramの数式は投稿のリンクにも一致してpを返すので、p、reel、explore、storiesなどの値で絞り込み、その行は手で直しましょう。
重複を排除し、統合し、根拠を記録する
同じ人物、別のハンドル
MayaはInstagramでは@mayabakes、TikTokでは@mayabakes_なので、ハンドルだけで照合してもつながりません。アカウント同士を結びつける根拠を探しましょう。プロフィールのリンク、両方を載せたリンクインバイオのページやWebサイト、同じ仕事用メールアドレス、一方のアカウントがもう一方に言及していることなどです。一致を確認できたら、両方のアカウント行を同じcreator_idに紐づけます。
同じハンドル、別の人物
Instagramの@jordanrunsとXの@jordanrunsは、無関係の2人かもしれません。ハンドルの一致は確認すべき手がかりとして扱い、決して証拠とはみなさないでください。
2つのクリエイターレコードを統合するときは、次のようにします。
- 既存の参照が使えるよう、古いほうの
creator_idを残します。 - 重複側のアカウント行、メモ、案件をすべて残す側に移します。
- 古いエクスポートをたどれるよう、重複側のIDはすぐに削除せず、
merged_into列(または小さな統合ログ)に残します。 - 値が食い違う場合は、日付が最も新しい値を残します。
すべてのリンクに根拠と確信度を記録する
人物とアカウントの結びつきは1つの主張であり、主張は間違うことがあります。1年後のチームメンバーは、なぜそのTikTokアカウントをMayaのものだと判断したのかを知る必要があります。各アカウント行にlink_confidenceとlink_evidenceの2列があれば足ります。
| 確信度 | 根拠になるもの | 対応 |
|---|---|---|
| 高 | クリエイター本人が、認証済みまたは定着した別のプロフィールや自身のWebサイトからそのアカウントにリンクしている。 | アプローチとレポートに使う。 |
| 中 | 名前、写真、ジャンルが同じで、リンクインバイオのページが一致するか相互に言及しているが、直接のリンクはない。 | 使ってよいが、契約前に確認する。 |
| 低 | ハンドルや名前が似ているだけ。 | 確認できるまでレポートから外す。 |
根拠は「本人っぽい」ではなく、「YouTubeの概要ページからリンクあり、2026-10-20に確認」のように、他の人が検証できる形で書きましょう。ツールで見つけた一致なら、そのスコアと理由を保存し、確信度の低い一致は自分でも確認します。
管理する項目、更新日、ステータス
フォロワー数やエンゲージメント、ハンドルさえも変わるので、指標の列にはすべて対応する_as_ofの日付を付けます。項目の種類ごとに更新ルールを決めましょう。
| 項目 | 変わる頻度 | おすすめの更新タイミング |
|---|---|---|
| フォロワー数/チャンネル登録者数 | 常に | アプローチやレポートの前、そして検討中の候補なら毎月など決まった周期で。 |
| エンゲージメント率や平均再生数 | 投稿のたびに | キャンペーンの候補に絞り込んだとき。計算方法も記録する。 |
| ハンドルと正規URL | ときどき | リンクが使えなくなったときと、指標を更新するたび。プラットフォームのユーザーIDが役立つ。 |
| ジャンル、国、言語、メール | まれに | 年に1〜2回。メールは毎回のアプローチの前に。 |
| ステータスと案件の履歴 | やり取りのたびに | その場で更新する。 |
レポートに使う項目は、上書きせずに小さなmetrics_history表(アカウントID、日付、フォロワー数、再生数)に追記していけば、成長を示せます。
シンプルなステータスのパイプラインを使う
短いリストのドロップダウンを使い、status_changed_atの日付を加えると、放置されたレコードが分かります。多くのチームで使えるパイプラインの例です。
| ステータス | 意味 |
|---|---|
| 候補 | 条件に合うが、まだ審査していない。 |
| 審査済み | コンテンツ、オーディエンス、ブランドセーフティを確認済み。 |
| 連絡済み | 最初のメッセージを送った。 |
| 交渉中 | 条件を話し合っている。 |
| 契約済み | 合意書に署名した。 |
| 公開中 | コンテンツが公開された。 |
| 完了 | 納品と支払いが済んだ。 |
| 不適合/辞退 | 理由を添えてクローズ。 |
| 連絡禁止 | 連絡しないよう求められた。その希望を守るのに必要な情報だけを残す。 |
クリエイターデータのプライバシーの基本
クリエイターは人であり、すべての項目が公開プロフィールから得たものであっても、インフルエンサーデータベースは個人データの保管場所です。ここに書くのは一般的な情報で、法的助言ではありません。ご自身の状況については専門家に確認してください。EUと英国のGDPRやカリフォルニア州のCCPAを含む、多くのプライバシー法に共通する原則がいくつかあります。
- 法的根拠を持つ。 GDPRのもとでは、B2Bのアプローチに正当な利益を根拠とする企業が多くあります。その場合、処理が必要であり、クリエイターの利益を上回らないことを説明できなければなりません。その理由を文書にしておきましょう。
- 公開された関連データだけを集める。 クリエイターが仕事のために公開している情報にとどめます。自宅の住所や家族の情報は決して保存しないでください。
- プラットフォームの規約を守る。 多くのプラットフォームは許可のない自動スクレイピングを禁止しているので、公式API、手作業での調査、許可されたアクセスを使うツールを優先しましょう。
- 本人に知らせ、請求に応じる。 GDPRでは一般に、他の情報源から集めたデータについて、遅くとも最初に連絡する時点で本人に知らせる必要があります。クリエイターから自分のデータの開示や削除を求められたとき、
creator_idが1つにまとまっていれば、その人に関するすべての行を見つけられます。 - 不要になったものは削除する。 一定期間連絡しなかった候補を削除するなどの保存ルールを決め、実際に運用しましょう。
- アクセスを制限する。 編集権限は必要な人だけに与えます。
スプレッドシート、CRM、データベース:移行のタイミング
| 選択肢 | 向いている用途 | 卒業のサイン |
|---|---|---|
| スプレッドシート | 小さなチームと数千人規模のクリエイター。 | IDでタブをつなぐのがつらくなる、または互いの編集を上書きしてしまう。 |
| ノーコードのデータベース(Airtableなど) | コードなしで、リンクされた表、ドロップダウン、ビューを使える。 | レコード数や自動化の上限に達する。 |
| CRM | チームでのアプローチ、メールの記録、タスク、案件の段階管理。 | 独自の分析が必要になる、またはCRMが人とアカウントの分離に合わない。 |
| SQLデータベース(Postgresなど) | 大規模なデータ、調査、アプリ、APIアクセス。 | 卒業することはまれだが、保守する人が必要。 |
どれを選んでも、同じ2つの表とIDを使い続けましょう。そうすれば、後でCRMやデータベースに移るときも作り直しではなくインポートで済みます。
accounts表を速く埋める
accounts表を作るうえで最も時間がかかるのは、たいてい各クリエイターの別アカウントを探す作業です。sociallinks.devは、Instagram、TikTok、YouTube、XのプロフィールURLを1つ受け取り、そのクリエイターの他のプラットフォームのアカウントを、確信度スコアと一致ごとの根拠付きで返します。これは上のlink_confidence列とlink_evidence列にそのまま対応します。一括モードでは最大500件のプロフィールリンクを受け付け、スプレッドシートで返します。
よくある質問
インフルエンサーデータベースにはどんな列が必要ですか?
最低限、固定のクリエイターID、名前、ジャンル、国、連絡手段、ステータス、担当者を持つcreators表と、プラットフォーム、正規化したハンドル、正規URL、フォロワー数とその記録日を持つaccounts表です。アカウントの紐づけごとに確信度と根拠の列も加えましょう。
スプレッドシートでインフルエンサーの重複を防ぐには?
追加する前にすべてのプロフィールリンクを正規化します。小文字にし、クエリ文字列と末尾のスラッシュを削り、ハンドルを取り出して1つの正規URLを作り直します。そのうえで、行を追加する前にaccounts表で同じプラットフォームとハンドルを確認します。同じ人物が別のハンドルを使っている場合は、プロフィールのリンクなどの根拠に基づいて、アカウントを1つのクリエイターIDに紐づけます。
インフルエンサー管理にはスプレッドシートとCRMのどちらを使うべきですか?
IDを使い、クリエイターとアカウントのタブを分けていれば、小さなチームと数千人規模のクリエイターならスプレッドシートで十分です。チームでメールの記録や案件の段階を共有する必要が出たらCRMに、大規模な分析やAPIアクセスが必要ならデータベースに移りましょう。
フォロワー数はどのくらいの頻度で更新すべきですか?
アプローチやレポートの前に更新し、本格的に検討しているクリエイターについては毎月など定期的に更新します。数値の横には必ず日付を保存しましょう。「いつ時点」の日付がないフォロワー数は、レポートでは信頼できません。
インフルエンサーのデータを保存するのは合法ですか?
一般に、クリエイターの公開された仕事上の情報は保存できますが、GDPRやCCPAなどのプライバシー法は個人データとしてそれにも適用されます。通常は法的根拠が必要で、必要なものだけを集め、求められる場合は本人に知らせ、削除の請求に応じる必要があります。これは法的助言ではないので、自社に適用されるルールを確認してください。
クリエイターがハンドルを変えたらどうすればよいですか?
クリエイターIDとアカウントIDはそのままにし、既存のアカウント行のハンドルと正規URLを更新します。YouTubeのチャンネルIDなど、プラットフォームのユーザーIDを保存していれば、それで同じアカウントかどうかを確認できます。古いエクスポートの意味が通るよう、以前のハンドルを履歴の項目に残しておきましょう。